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妄想する

日記
07 /14 2014
父が亡くなる前、母は時々夜中に起きて
「懐中電灯を持った男が顔に光を当てて逃げた」とか、
「長い髪の女が顔を覗き込んだ」とか幻覚を見ている様子があった。
そんな時、父は大きな声で「馬鹿なことを言うんじゃない」と怒鳴っていた。

不思議なことだが、父がいなくなってから母は夜中に起きてくることはなくなった。
今も見ているのかもしれないが私には言ってこない。

それよりも今は被害妄想のほうが日常化している。
窓を開けると誰かが入ってくるといくら暑くても開けられない。
外からのぞかれるとカーテンも開けられない。
玄関のカギは30分毎に確認しなければ気が済まない。
入浴中でも裸のまま飛び出してきて玄関まで確認にいく。

洗濯物の下着は浴室に干すと窓から盗られると言う。
浴室の窓には格子がついていて確かに手は入るが、下着までは2m近くあるのでそんなに手の長い人はいるわけない。
しかも何軒かの家の窓から見える場所なので、そんな危険を冒してまで母の白いでかパンを持っていくことなど考えられない。
まぁ世の中には色々な人がいるから断言はできないけど。
すると下着だから外にも干せないとリビングに干してあったりする。
さすがにパンツを見ながら食事はしたくないからやめてと言うと
「じゃあいったいどこに干したらいいの?」と半ばキレる。

ありえないことが分からないし、当たり前のこともわからない。
心配なことがたくさんあるのはわかっているが大したことではない。
否定してはいけないとわかっているけどついついね。
心理療法士曰く、母の頭は不安がいっぱいでそれが色々な行動を起こさせるのだそうだ。

よーくよーく説明してパンツは浴室に戻してもらった。
だぁれもぜったいにあなたのパンツはとらないよ~。
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uncha

認知症の母を見守りながら生きています