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歯が抜ける

日記
12 /30 2015
お昼ご飯を食べていたら「あいたたたたた」と母。

ぐらぐらになっている奥歯で思いっきり噛んでズキっと来たらしい。
しばらくしてまた食べている内に「あ、抜けた」と歯を見せる母。
勘弁してくれよ。
抜けた歯なんか見たくないしだいたい食べている最中だし。
それに口の中を見るのは母であろうと抵抗がある。
すると母は抜けた歯をティッシュでくるみ手元に置いた。
母は部分入れ歯をしているのだがもうずいぶん前から痛いと言って外したままだ。
きっとその歯が支えになっていたのだろう。
これで入れ歯も作り直さなければならないがそもそも母は入れ歯のことを覚えているのだろうか。
入れ歯がなくても困る様子はないがお正月のおもちは困るかも。
歯が抜けてからほんの5分もたたないうちにティッシュをごそごそ開ける母。
「え~これ何?」とまたもや歯を見せようとする。
さっき抜けた歯でしょ。気持ち悪いから見せないでと言うと
「え?そうだっけ」みたいな間をおいてから「いや~どうして抜けたのかな」「もしかしたらいるかもしれないから」最後には「もったいない」とポケットに入れた。
治療済みの半分黒くなった歯に何の価値があるのか。
捨てて~捨てて~早く捨てろ~。
このままでは何度見せられるかとマジで叫んでしまった。

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ため息

日記
12 /29 2015
フィギュアの全日本大会を見た。

優勝した小柄なあの女子選手のフリーの印象が強く残っている。
ため息という音楽が使われていて初恋をイメージしているそうだ。
何度見ても優しくて切ないような気持ちにさせてくれる。
最後にふぅっと彼女が息を拭くところがあるがあれが何とも切ないのだ。
世界大会でもぜひ魅了してもらいたい。
初恋のことはもうすっかり風化していてため息をついたかなんて記憶にもないが若いっていいなぁとつくづく思う。
一緒にフィギュアを見ていても「あんなに回ったら頭がおかしくなるのに」と毒づく母。
母のぶち壊す能力はますます進化する一方。
それに引き替え共感できることは減っていく一方。
そんなことを考えながら隣を見てみたら「腰が痛~い」と情けない顔で訴える母。
はぁ~~~。
私のため息はやるせない。

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失敗が続く

日記
12 /28 2015
年末なので大掃除をする。

母と妹は戦力外、子供は何をやっても半人前なのであまりあてにならない。
以前マンションに住んでいたころは何とかなったというか何とかしていた大掃除だが一軒家は窓だけでも倍はある。
できるところまででいいかとごそごそ掃除を始めた。
去年までの母なら何もできないなりに「何かしようか」とか言っていたのだが今年はまるで無関心。
どんなにドタバタしていてもただただボ~っとTVを見ている。
これも進んだということなのかな。
そんなこんなで1日が過ぎて夕方のこと。
母にお米3合研いでくれる?と頼んでみた。
「いいよ3合ね」とやっと動き出した母。
お米はどこだと見当違いな場所を探すことも多いが今日は大丈夫…と思っていたらなんとなく嫌な予感。
様子を見に行くと床の上に大量のお米が散乱している。
わが家の米櫃はレバーを1回押すと1合が下の容器に落ちてくるのだが先に容器を引き出してからレバーを押したのだろう。
「何もしないのに自然に出てきた」「こんなことは初めて」「なんでこんなことになるの」と母。
ホントになんでこんなことになるんだろうね。
集めてみるとお米は6合ほど。
床のごみや髪の毛と混じってしまったので廃棄することにした。
またまた、母の失敗が続く。

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仏壇の掃除

日記
12 /25 2015
「おはよ~」と母が珍しく元気に起きてきた。

昨日は本当に機嫌が悪くて何度声掛けしても起きもせず「やかましい!」と怒鳴るほど。
やっと起きたのは午後1時。
それでも「起きて何するの?」とぶーぶー言っていた。
それに比べたら今日は天国で言葉も多く表情もいい。
本当に日替わりで人が変わる。
「何をしようか?」と母が言うので仏壇を掃除してもらうことにした。
もともと仏壇は母の担当と決めているが腰が痛いの具合が悪いのと言いほとんどやっていない。
ところが今日は位牌を下しながらせっせと拭き始めた。
ドサッ
何事?と行ってみると線香立てが仏壇の奥に向かってひっくり返り灰がどっさり飛び散っている。
多分思いのほか重かったので持ち損ねたのだろう。
母はごめんとも何も言わすじっと見ているだけ。
できる限り拭き取ったが細かいところに入り込んでいる。
あ~あ。また厄介なことを。
こんなことなら私がやればよかったと心で思いながらご先祖様には失礼だが掃除機でズズズ~っと灰を吸い取った。
母はそばで固まったままで相変わらずごめんとも言わないがなんとなくしょんぼりしているようだった。
せっかく早起きして頑張っていたのに残念だったね。

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失った時間

日記
12 /24 2015
7年ほど使用していたお気に入りの携帯が壊れた。

生涯これでいいと思っていたのに電波を拾わなくなった。
これではしょうがないと携帯ショップへ。
あまり関心がないので販売員の言うままになっていたらシニア携帯を勧められた。
あ、そうなの。
小柄で童顔の私はこれまで10歳ほど若く見られることもあったのでちょっとびっくり。
ま、歳から言えばシニアの入口あたりかもしれないけど。
しかし7年の携帯の進化はすごいもの。
とにかく写真が美しい。
メニューを押すと自撮りもできるじゃん。
久しぶりにカメラに収まった自分を見てなるほどねと納得。
若く見えるはずなどない小汚いおばちゃんがそこにいる。
子供が「ここ1,2年の老け方はスゴイ」とダメ押し。
仕事を辞めてからはお化粧もしなくなったしおしゃれもしない、白髪も急増したしバスか自転車で生活は事足りるから思えばこの1年電車にも乗っていない。
友人たちのお誘いも母の都合に合わせていたら断ってばかりになった。
ぞぞぞぞぞ~っ
これはこれは私の失った時間は一体何年分なんだろう。

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あけてるの

日記
12 /23 2015
寒くなってからあまり開けていない階段の半ばにある窓の鍵が開いていることに気付いた。

なかなか見ないところなのでいつから開いていたのか不明。
何日か前には1階の勝手口の鍵も開いていたことがあった。
もちろん犯人はわかっている。
窓や玄関の施錠をカチャカチャ確認する母の行為は続いている。
多分開けたり閉めたりするうちにどっちかわからなくなっているのだろう。
本当に困る。
これでは私がいくら鍵をかけたってあとから開けられたのでは元も子もない。
失敗を責められたり怒られたりするのは認知症の人にとってよくないことはわかっているが言わないわけにもいかない。
階段の窓の鍵が開いていたんだよと言うと「どこの階段?」と母。
階段は一つしかないじゃないと言うと「どこかわからない」と母。
そこからかよ!と思いつつあそこあそこと連れて行くと
「あそこね~」「どんな鍵?」「どうなってるの?」「へ~?」と母。
しらばっくれているのではないことはわかっているがあまりにも的外れな発言にいらだちが募る。
お願いだから私が閉めた後に確認するのはやめてよと言うと
「だって鍵がかかってないと大変じゃないの」と母。
だ・か・ら あ・な・た・が・あ・け・て・る・の

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あの人は誰?

日記
12 /21 2015
母の髪がボッサボサになってきた。

「こんなに汚い頭だとどこにも行けない~」とどこにも行く気のない母が言う。
美容院に行こうよと誘っても「今日は調子が悪い」とぐずぐずの母。
面倒くさいから行きたくないのは百も承知。
「家に来てくれないの?」とどこの豪族様かと思うような発言の母。
やっと行く気になったかと思うと「あそこは下手だから嫌」「あそこは待ち時間が長いから嫌」と文句ばかり。
そんなこと言ったら行くところないじゃん。
20年も妹と一緒に通った美容院も「色々と聞かれるから嫌」と母。
同じ話ばかりして申し訳ないのは母の方なのに。
じゃあもう行かないよと言うとしぶしぶ用意を始める母。
さてそれから豪族様をお車に乗せていつもの美容院に。
母は不思議なほどだま~っておとなし~くカットしてもらった。
またまたお車に乗せてほとんど歩くことなく帰宅すると
「あの人だれ?見たことのない人だったね」と母。
20年もお世話になっているいつもの人だよ~と言っても
「うっそ~知らない人だよ。いつもの人死んだんかな~」と母。
死んでいるのはあなたの頭の中ですよっ。

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思い込む

日記
12 /20 2015
母の「眼鏡がない!」がまた始まった。

昨夜、眼鏡ケースを持ってうろうろしていたので何しているの?と聞くと「どこに置いたらいいかな」と母。
テーブルの上に置いておけばいつでも確認できるでしょとリモコンと並べて置いたはずなのにない。
どこにやったのよ~と半ばキレながら探すもない、ない、ない。
以前しまい込んだ引出もこの前入れていた箱の中も全部見たがどこにもない。
しまったのはお母さんなんだからわからないよと言うと何やら押入れの中をごそごそする母。
そしていつも隠してあるカバンを開け始めた。
「これやな。あったわ」と眼鏡ケースを出す母。
ぶぁっかじゃね~の。なんでそんなところに入れるのよ。
「だってこれがないと銀行でお金が出せなくなるから一番大事なものじゃない」と母。
はい?
「通帳とか印鑑とか入ってるじゃない」と母。
それは14800円で買った普通の老眼鏡ですけど。
どう見ても通帳なんか入りませんけど。
「ただのメガネだよね。なんでそんな風に思い込んだんだろう。ちゃんと覚えておくからね」と母。
またやるけどね。
絶対やるけどね。

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年賀状作り

日記
12 /19 2015
また今年も押し迫ってしまった。

12月はなんでこんなにバタバタなのかと毎年不思議でならない。
そのひとつは年賀状作り。
年賀はがきは11月には買っているのに作るのはいつもこの時期。
理由は面倒なのとあまり気乗りしないからかも。
母、妹、私用と3種作るのだが問題は私の知らない人たちの存在。
親戚と妹の友達は何とかわかるのがその他はいったい誰なのか。
年賀状のやり取りはあるもののそれ以外は全く繋がりのない人達
母の古くからの知り合いなのか妹の施設の関係者なのか。
もしかしたら父の知り合いもいたりするのか。
母に聞いてみても「さぁ誰かなぁ」「知らんなぁ」と期待通りの回答。
こんな誰だかわからない人宛に気持ちのこもった年賀状など作れるはずもなく、じゃあいっそのことやめるかと思ったりもしてあと1年あと1年でここまで来てしまっている。
なんだかなぁ。
さあやるか!と気合だけ入れてみる。

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ネタが尽きる

日記
12 /11 2015
ケアマネから訪問の件で電話があった。

お母さんどうですか?デイサービスに行ってますか?と聞くのではぁなんとかと答える。
本当になんとかなのだ。
はじめはお母さんのためだからと言いながら。
次は私のためにもなるのよと言いながら。
そして今度は出かけるから一人留守番は危ないと言っていた。
明日も大きな病院で健診の再検査に行くからデイサービスに行っててねと言ったら
「家に誰もいなくなるのは不用心だから留守番する」と母。
大きな病院だから何時間かかるかわからないし長い時間一人は嫌でしょと言うと
「一人は嫌だけど家のことが心配だからデイサービスなんか行ってられないよ」と母。
これは参ったな~と思っていたら夜中からものすごい雨、風。
朝になっても時々ド~ンとすごい風の音がする。
大変だよ~こんなんじゃあ一人でいると怖いよ~デイサービスにいる方が安心だよとさっさと準備して大雨の中やっと送り出した。
あ~困った。もうネタが尽きる。

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uncha

認知症の母を見守りながら生きています